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魅力的なミッションとは、革命装置である。

ハーバード社会起業大会スタディツアー2012にて、私たちは、全米学生就職志望ランキング1位に2010年に躍進したNPOである、ティーチ・フォー・アメリカ(TFA)を訪問しました。

今回、TFAの教員が教える小学校と、本部を訪問しました。実は、在京テレビ局の記者の方が同行取材を希望されていましたが、取材NGとなる中、今回特別に私たちの訪問が実現しました。
この場をお借りして、ティーチ・フォー・ジャパン(TFJ)の代表の松田悠介さんらが仲介を下さり、本当にありがとうございます。

2003年に自分は社会起業家として創業し、NPO業界で長い1人との自負をしてきましたが、今回の訪問では自分の勉強不足を痛感しました。

以下、走り書きですが、帰国して間がないうちに記します。

今回、「ミッションは、かくも重要なのか」と初めて実感する旅となりました。

日本のNPOは、食うや食わずやの閉塞状況から何年も脱却できない事があります。一方、アメリカでももちろんうまくいっていないNPOも山のようにありますが、TFAのように就職志望ランキングを躍進していくプレイヤーが出ているのは、なぜなのだろうかと私は思っていました。

例えば、高額の報酬が出る経営コンサルティング会社や、投資銀行を蹴って、TFAに飛び込む若者たちがいる。日本では、TFAが少しずつ報道等で知る人も増え始めていますが、「TFAは優秀な企業と契約を結び、TFAで新卒後2年間学校で教えたら、優秀な企業で受入をしてもらえる」という情報もあり、将来が保証され、実利があるからだろうとの見解も出ていました。

しかし、昨年TFAに私たちスタディツアーが訪問したときには、実利を目指してTFAに入って来るとの話は現地では一切紹介されず、むしろTFAを卒業した後は、教育界へ進む人が多い。教える事が本当にTFAの方々は好きである。

TFAの給与はいくらなのですかとの質問が今年参加者からありましたが、TFAからの回答としては「公立学校の教師の水準と同じです。一般のNPOよりは少し良いです」との事でした。おそらく年収は数百万円ほどである。

一体、何が、ハーバードやプリンストン等、難関大学から「Best of the best」の人材がTFAに魅了させているのでしょうか?

今回の訪問で、何気なく教室目にしたTシャツに答えがあるように私は気づきました。

Hst2012_tfaschool_class2023

魅力的なミッションは、人を変えます。

2023年とは、この学生が大学を卒業する年です。

上記のTシャツは、生徒全員に配られています。

魅力的なミッションは、数値目標を意識できます。次のアクションを取る事が出来ます。

魅力的なミッションは、魅力的な優秀な人々をかき立てる事が出来ます。

優秀な人材を獲得できれば、こっちのものです。その団体は、組織戦略や、人事戦略や、資金調達等、どんどんアグレッシブに進める事が出来ます。

例えば、就職活動は、業界間、そして企業間の人材争奪戦です。かつて東大を主席で出た人は中央官庁に進んでいました。その後日本の大手企業になり、今は外資系企業でしょう。

アメリカでも優秀な人材の争奪戦は常に続いており、かつてNPO業界に優秀な人材は来にくい状況でした。いまでもおおむねその状況は続いているかとおもいますが、TFAのように、魅力的なミッションを掲げているNPOは、優秀な人材を難関大学から集められるようになっています。

お金をかけなくとも、革命は可能である。
魅力的なミッションに、優秀な人が集まってきます。
優秀な人が集まれば、結果、お金を集められます。
組織の持続性も強化できます。

魅力的なミッションには、数値目標が明示または暗示されています。
数値目標とは共通言語であり、人々の動く方向性を決められます。

魅力的なミッションとは、時に人の人生を変える。
大学を卒業するという「2023」というTシャツをクラス全員で着る。

ミッションの効果をいかんなく発揮できるよう経営努力しないとどうなるか。
その団体の経営は窮乏し、伸びず、食うや食わずで折れてしまいます。
金銭トラブルで仲間を失ったりします。

ミッションは団体の外にも広がって行く。卒業生がTFAの籍を抜けても、各業界でミッション実現に向けて unstoppable (止められない)で動き続ける。

日本のNPOはミッションを軽視すぎたかもしれません。
いや、正確には革命装置としてのミッションが本来持つ値打ちを正しく理解したり、効果的に使えなかったのかもしれない。それは経営努力不足だったと私は考えます。

魅力的なミッションは、個人化(属人化)された事業を組織化し、社会化します。

魅力的なミッションは、どうしたら生まれるのでしょう。
「大きく考える」リーダーシップから生まれる。
大胆な目標設定は、大胆な人を動かす。

魅力的なミッションがあれば、組織化はしやすい。TFAのメンバーは、創設者のウエンディの顔色を日々うかがいながら仕事をしていない。魅力的なミッションに基づき、組織は成功をさせています。

卒業生も、ウェンディの為にがんばろうとはなっていない、ミッションの為にやっています。
だからウエンディが仮にいなくなっても、TFAは社会変革を続けて行く、nonstoppableで。

Nonstoppable はキーワードです。
社会課題解決は止めては行けない。止まらないものにせねばなりません。

魅力的なミッションはTheory of change に密接に結びついている。
Theory of change は共通言語としての数字も入っている。

一部の先進的な実践者にしか「ミッションは革命装置だ」と気づかれていない。
ミッションは革命装置だという認識はどれほど広がっているだろうか。

ミッションは本来宗教用語であり、もつパワーは甚大である。ミッションは人生を狂わす事もあるからだ。子どもたちがTシャツを着ているが、もし実現しなかったら、人生を掛けた、大きな嘘になりかねません。

ミッションは恐ろしいものだということを、自然界の大きな力へ科学者が畏敬の念を持つように、私たちは知っておくべきではと思います。

そして、そのミッションを実現する為の覚悟 (commitment) は、深く、決してぶれないものでなければなりません。

魅力的なミッション+覚悟+優秀な人材のチームビルディング で、社会変革は始まると感じました。

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