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エジプト騒乱で威力を発揮したソーシャルメディア

Egyptprotestcrowd

(以下、引用です。 上記の写真の出典はこちらです。)

エジプト騒乱で威力を発揮したソーシャルメディア

http://www.yomiuri.co.jp/net/security/goshinjyutsu/20110128-OYT8T00635.htm

 1月25日からエジプトで大規模デモと衝突が起きている。デモの原動力となったのが、Facebook、ツイッターなどのソーシャルメディアだった。(テクニカルライター・三上洋)

「右手に石、左手に携帯電話」

Facebookに投稿されたエジプト・カイロ市内タハリール広場での1月25日の大規模デモの写真
 チュニジアの政変に続き、エジプトでも反体制デモが火を噴いている。失業問題や物価高騰への不満が高まり、約30年の長期政権を続けるムバラク大統領打倒を呼びかけるデモが連日行われた。

 1月25日のデモからスタートして騒乱は今でも続いており、報道されているだけで6人が死亡、860人が身柄を拘束された(AP通信)。

 このデモの大きなきっかけとなったのが、Facebookとツイッターなどのソーシャルメディアだ。ソーシャルメディアとは利用者間のコミュニケーションを中心に置いたネットサービスのこと。日本ではツイッターが一昨年からブレイクし利用者が増えているが、日本とロシア以外の国では、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)であるFacebookが普及しており、世界で6億人が利用していると推定されている。エジプトの大規模デモでFacebookが大きな原動力となった。

 Facebookでは、エジプト関連のコミュニティ・ファンページ(Facebook上のホームページにあたるもの)で、今回のデモに関する情報交換、呼びかけが行われている。1月25日(エジプトでの祝日)の大規模デモも、Facebookでの呼びかけにエジプト全体が呼応する形となった。政治団体、宗教団体だけではなく、一般市民がソーシャルメディアを通じて動いている。

 その象徴的なキーワードが「右手に石、左手に携帯電話」という言葉だ(ツイッターで流れたもの)。警官隊への投石という抗議活動だけでなく、携帯電話によるFacebookなどを使ったコミュニケーションが、デモの主役となっていることを表している。エジプトには約500万人のFacebookユーザーがおり、「Egypt 25 Jan」というコミュニティーでは、デモの呼びかけや、カイロ、スエズなどでの抗議活動についての情報交換が行われている。デモの写真、警官隊とデモ隊が衝突する動画などもアップされている。

Ustreamでの現場中継、ツイッターでのリポート

インターネットのライブ動画サービス・Ustreamで、カイロ市内のデモの様子が生放送された(http://www.ustream.tv/recorded/12240421)
 もう一つ今回のデモで象徴的なのは、インターネットのライブメディアが現場の状況を刻々と世界に発信したことだ。もっとも注目を集めたのは、Ustreamによるカイロ市内のタハリール広場の現場ナマ中継だ。Ustreamはインターネットのライブ動画サービスで、誰でも簡単に動画をナマ放送できることが特徴。そのUstreamを使った一般ユーザーが、1月25日のデモの状況を世界に発信した。

 25日の昼間には、スマートフォンを使っての移動中継が行われ、カイロ市内のデモの状況を断続的に放送。同日夜には、タハリール広場を見下ろす建物から、広場に集まった群衆をリアルタイムで中継し続けた。AP通信やCNNといった世界的なニュースメディアよりも早く、現地の状況が刻々と伝えられたことは衝撃的だ。

 また、携帯電話から簡単に発信できるツイッターも威力を発揮している。一般市民やフリージャーナリストがツイッターで状況を伝えており、中には「arrested!」と、逮捕された現場からツイッターで書き込んだジャーナリストもいた(Mohamed Abdelfattah氏)。

 Facebookやツイッターでのコミュニケーションは、アラビア語と英語で行われているが、日本ではジャーナリストらがこの状況を翻訳して伝えている。たとえばミュージシャン・ジャーナリストでラジオDJとしてもおなじみのモーリー・ロバートソン氏は、ツイッターを通じてエジプト国内のツイッターやFacebookの情報を翻訳して流してくれている。

 モーリー・ロバートソン氏は、ツイッターで「今回、日本のメディアは言うまでもなく、CNNや時としてアル・ジャジーラさえもが出遅れて報道しているかのような感覚があるのは、既存のニュースが情報を整理・まとめ・解説する過程が陳腐化していることを物語っていると思います。よりアクティブ(能動的)な人はどんどんと情報解析を進めていく」と分析している。

ネット遮断も?28日にも行動呼びかけ
 ただし、ムバラク大統領の政府側は、ソーシャルメディアへの対抗として、携帯電話サービスのストップや、ネットでのサービス遮断などを行っている。25日もツイッターがカイロ市内などで制限されたほか、それ以降もツイッターやFacebookへのアクセスを遮断しているようだ。Ustreamでの配信も25日の夜以降はストップしており、制限されている可能性がある。偶然かもしれないが、25日のタハリール広場でのUstream中継では、中継がストップした直後に、警官隊による催涙弾発射とデモ隊排除が行われた。利用者側はプロキシ(ネット上の中継サービス)などを使って、ツイッターで情報発信しているものの、ネット全体を遮断されるかもしれない。

 チュニジアから始まった北アフリカでのデモは、アラブ諸国に波及しており、27日にはイエメンでも反体制デモが起きている。また28日には、エジプトで100万人デモが呼びかけられており、今後も混乱が続きそうだ。現地の状況に注意するとともに、Facebookやツイッターなどのソーシャルメディアでの動きも見守りたい。

(読売新聞 2011年1月28日)

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