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社会の転換期と、今後を拓く為に必要な事

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先日、菅内閣が発足しました。 市民運動出身の総理は、世襲が多かった中で、新鮮な印象を国民に与えたと思います。

少し前になりますが、鳩山前総理の降板が決まり、菅さんが民主党代表選に出られた時の演説を聞きました。「このような事を考えておられるのでは」と、メッセージを上記の図にしてみました。代表選での演説なので、政府責任者としてよりも、ご自身の言葉が出ているのかもしれません。

そして、総理となり、支持率が上がった事や、ギリシャショックへの懸念もあり、消費税率の引き上げに言及されるようになりました。

当初、組閣の陣容で、玄葉光一郎さんが公務員制度改革を担当する大臣として入閣するのは、将来の消費税引き上げへの品あるメッセージと私は受け止めました。つまり、まず行革をして地域主権や、議員リストラ、公務員リストラを徹底して進め、身を切る努力を重ねて、国民の理解を得るのが先決で、安易な増税に手を染めませんとの意志ではと感じました。

しかし、自民党が消費税10%を訴えた事を、これ幸いと思われたのか、消費増税の言及が始まったのは、かなり残念です。

日本の個人資産は1200兆円。国と地方を合わせた財政赤字が1000兆円ともいわれ、個人資産を超えてしまうまであと数年か、長くとも5年とも指摘されています。個人資産を財政赤字が食い尽くしてしまうと、国が借金をしたいと国債を発行しても買い手がつかず、金利が急上昇し、ギリシャと同じ状況になる可能性を指摘する声もあります。

財政赤字が拡大したのは、日本の行政コストが高すぎるのです。規制を引きすぎたのですから、管理コストが膨張するのは自明です。規制はひきこもりのようなマインドの人々を生みます。日本全体1億3千万人がひきこもってしまったようであり、新しいチャレンジに対して、思慮深すぎる警戒をするようになっています。新しいものがなかなか出てこない。

規制がどう状況を悪くしたか、という観点で、沖縄の基地の問題もあります。本土から規制でがんじがらめにされると、経済も衰退する。開放路線に転じれば、雇用も増える。米軍撤退後のフィリピンがヒントを示す映像です。http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/513

今、民主党も自民党も大きな政府を志向していますが、センスがないと言わざるを得ません。今の若者や、公園等で遊んでいる子供たちや将来の世代が、借金返済のツケをまわされるのです。

小さな政府にし、地域主権をする。生活者中心に中央官庁を再編する。今ある官庁の枠組みで、事業仕分けをしても、「せいぜい2兆円」くらいしかムダは出てこない。でも、ガラガラポンをして、中央省庁同士はもちろん、基礎自治体も入れてMECE(漏れなくダブりなく機能を分担)にし、巨額の行政コスト削減をし、ハイパフォーマンスな行政府に変える。

そして、新しい公共で市民性を向上する。お客様根性で、官に文句言うばかりでなく、自分で出来る事をボランティアでもしてみる。阪神淡路大震災で自衛隊が駆けつけるのに時間がかかっても、隣近所で救出しあった淡路島の住民の方々は、民間の持ち味を示してくださっているように感じます。

戦前、金解禁に向けて劇的な行財政改革を成し遂げた濱口雄幸、井上準之助らが志向していたのは小さな政府と伝えられています(『男子の本懐』)。民主主義や軍縮が進展したら、大きな政府はいらないと彼らは考えていたのです。

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そして、これまでのNPO業界のキーパーソンの方々からの働きかけのご努力には敬意を表しますが、NPOや社会起業へ、多額の政府の補助金が流れ込み始める事になりました。

確かに、シードマネー(開業を支援するお金)は、非常に助かる存在です。ですが、巨額を投じても、きちんと費用対効果を上がるように、生きたお金の使い方にし、使途を検証しないと、かつての「ふるさと創世一億円」のバラマキの再燃となりかねない。

営利ベンチャーは、100社の開業があったら、うち20社が成功すれば良い方といわれています。社会起業は、困難度が増しますので、5%の生き残りが出れば良い方でしょう。しかし、95%のムダが出る可能性があります。あまりよく内容を勉強せずに、専門家に丸投げしたり、お金を出せばすむと考えるのはモラルハザードです。

今は「社会起業、いいじゃないか」と政府もメディアも期待している。しかし、数年後から5年後に、シードマネーに用意した補助金の95%でムダだったと判明したら、「社会起業はひどいものだ」という世論に急展開するでしょう。でも、お金を使う方法自体では問題はないのか。

今後、私たちの国が持続するには、一人一人の市民性を引き出す「新しい公共」なくしては無理だと私は思います。しかし、かなりタフな仕事が待ち構えている。苛烈なまでの行財政改革、地域主権を迅速に行い、海外からの信頼を得られるようにせねばならない。消費税を上げるのはその後であり、ここまで身を切る仕事をすれば国民は納得する。

そして、新しい公共の担い手としての社会起業が育つ環境作りとしてのシードマネーでは、当事者の社会起業家精神、絶対あきらめないハングリーさ、簿記会計力、そして支援者のプロ性、独創性、フットワークや徹底した面倒見の良さが問われてくると思います。

大河ドラマという映像の力もあってか、幕末の再来を感じます。もっとも、社会状況が大きく変わってきて、若い人々がネットやリアルで行動を始めている。幕末の志士たちのようであり、深く共感します。

ネットで裸踊りの映像が駆け巡っていますが、幕末に「ええじゃないか」踊りが各地で広がったのも、このような感じだったのかもしれません。現代によみがえったように感じます。社会は転換期に入り、30年後は全く違う社会になっているでしょう。

今までは堅実を旨とし、地味に実践と研究をすることを私は基調としていましたが、これからは世に出て行きます。大きな使命を感じます。

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