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『FREE フリー』(クリス・アンダーソン)は、ヒント満載でした

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フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略 (ハードカバー)

この本をよむきっかけは、週刊ダイヤモンドの特集もありましたが、地元(高島平)のデザイナーの方(twitter)が「ヒントになりました」と打ち合わせでおっしゃるのを聞き、350ページの分厚さに関わらず、ついに読む事にしました。

しかし、読み始めたら引き込まれ、かつ一気に読める読みやすさでした。通勤や昼休み等、ツイッターや他の事をするより読むのを優先したくなる程でした。

「値決め(プライシング)やマーケティングの本かも」と思って読み始めたのですが、内容はそれに留まりませんでした。もちろん、無料という設定が消費者に与える心理についても克明に説いており、心理学の本のように思うときもありました。

NPOや社会起業はボランティアの市民性を大切にします。しかし、フリーで無料にすると、信頼や評判に脚光があたりやすくなります。

ですが、やみくも無料にする事は、この本も警告をしている通り、的が外れる事もあると思います。ムハマド・ユヌスさんは著書で「ただで与える事は相手の尊厳を損ねる」という趣旨の事を説かれていましたが、無料と有料の関係は深い議論になると思います。両方の組み合わせ(ハイブリット)が一つの活路と思います。

さて、私が理解した限りですが、この本は、産業革命以来の社会構造の変化(「デジタル革命」)の底流で何が起こっているかを解き明かすことを中心テーマにしているのではと思います。

単なる流行の風のようなトレンドの解説本ではない。万有引力のような、力学を説いているように感じました。

通信回線は整備され、ハードディスクの容量は気にならない程安く(無料で)ネット上でどこまでも拡大していきます。つまり、情報の格納場所となるフロンティアは、ネット上に無限に広がっていきます。18世紀と19世紀の産業革命が、植民地やアメリカ西部へのフロンティア開拓を背景にしたように、今の社会構造の変化は、いわば革命が進行していて、そのフロンティアはインターネットなのだと、読んで感じました。

産業革命後に混乱が発生したのと同様に、現在もパラダイムシフト(常識の枠組みの変化)が起こっており、社会情勢は乱れていますが、この書を読むと、従来のパラダイムでビジネスや生活をする人が、困窮してしまう理由がわかる気がしました。

シェア1位企業は一人勝ちし、2位はかろうじてゲームに参加し、3位以下は市場でほぼ存在感を失う。このような時代に入っていることを改めて自覚させられました。 社会起業がいまいち伸び悩んでしまうのも、この構造を突き破る現状突破がまだ現れていないからかもしれません。

情報やブランドなど形が無いものは無形資源と呼べると思います。情報はかぎりなく増殖でき、そしてネットでは無料化していきます。時間など希少性があるものには時に高値もつきます。

そして、「無形を見ずに、形に現れている有形だけで社会起業を見たら不十分である」とこの本を読んで気づきました。卑近な例ですが、人が持つ無形資源を見るようにすると、単なる言葉尻で人格攻撃する等という事は起こらなくなるでしょう。コストダウンも大事ですが、財務諸表という形に現れている情報だけ見ていては不十分です。

・世の中にはいわば有形資源と無形資源があり、無形資源は無限に増殖しうる。

・無形資源(情報、志、才能)は誰もが内面に持っており、引き出さないともったいない。

・目線を高くする事で、人のもつ無形資源を見つけられる。

・「ソーシャル・イノベーション(社会を単位とした新しい工夫)」の社会には、ネットも入っている。

・「企業文化は『失敗するな』から『早めに失敗しろ』に変わる」(P325)

本書にもあるように、時にはムダも良く、そして「タンポポ型組織」(タンポポのように、とにかくやみくもに発散するが、結果として種を生存し拡大させるベストの方法)がこれからの組織のあり方と感じました。確かに、YouTubeには一見ムダと思える映像もてんこもりですが、人によっては価値ある情報なのです。

上記がこの本を読んでの私の感想です。

現代の革命の力学を説いた本であって、まだ私は感想を整理しきれていないかもしれませんが、少しでも、ご参考になれば幸いです。おそらく、お読みになった方それぞれのご感想が生まれるのではと思います。

オーディオブック(英語)が公開されており、こちらからダウンロードできます。

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