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2007.3.4.ハーバード社会事業大会 参加報告 ~プレイヤーは、第3世代へ~

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3月4日に、アメリカはボストンのハーバードビジネススクールにて、社会事業大会が開催されました。

開催前日に大会のHPを確認したところ、下記のように、チケット売り切れと表示され、1,000席が満席となりました。
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昨年度ノーベル平和賞のユヌス効果もあったと思いますが、大会は、自信で覆い尽くされていました。

【ポイント】
「プレイヤーは、第3世代へ」

Generations_20070321_1

昨年までの毎年で、計4回参加してきましたが、今年、大きな違いを感じました。

「プレイヤーで、第3世代が出現している」。

第1世代は、大学の教員であり、パネリストとして、理論を話します。

第2世代は、現場のたたき上げのおじさん・おばさんです。「ベトナム戦争反対」等と市民活動を1960年代にして、その後、山にこもり、自然と共に生きるLOHASな暮らしをしていたら、「社会起業家ですね」と言われて、街に降りてきたパネリストです。

しかし、第3世代が出現を始めています。つまり、かつてハーバードやイェール等を卒業し、一旦はモルガン・スタンレーやマッキンゼーでガリガリと収益追求のビジネスに生きるのですが、数年後「何か違う」とやめて、社会起業家を始めてしまうのです。

確かに、前職に比べると、格段に年収は落ちるのですが、彼らは「これは、生き方だ。」と確信犯で社会起業を始めます。

ただ、市民セクターは、未着手のフロンティアが広大に広がっています。そこに、かつてマッキンゼー等で鍛え上げられた、ハイパフォーマンス(高稼働)な人々が参入し、実績をめまぐるしく上げていきます。

そのような、20代~30代の新世代が、パネリストとして登壇して、ユーモアを交えつつ、自信満点でスピーチをするのです。

Fernande_raine「ソーシャル・キャリア」の部会は、パネリストは新世代ばかりでしたが、そのうちの一人である、フェルナンデ・レイン(Fernande Raine)さんは、イェールで歴史を学んだ後、マッキンゼーにて経営コンサルティングに従事します。筆者と同世代の30代のようにお見受けしました。

その後、アショカに参加します。彼女は、参加当初「マッキンゼーならこうなのに」と、前職との差に戸惑う期間があったといいます。

しかし、「その期間はきわめて短く、すぐに社会事業の現場の面白さにのめりこんでいった」。

パネリスト達は、「伝統的営利企業(Traditional for-profit company)」と違い、社会事業(Social Enterprise)は、新しい次元に入っていると語ります。IT、バイオ、金融、コンサル等は、伝統的営利企業で、もう古くなっています。

そして、フェルナンデは、アショカドイツの立ち上げを行ったエピソードも語りました。
アショカは全世界で、マッキンゼーとアライアンス(協業)をしています。

「アショカドイツが立ち上がって、そのお披露目パーティでのことです。マッキンゼードイツの人々がずらりと一列に並び、そこで『アショカさん、どうぞ』と勧められて、その中を私は一人、前に歩いていきました。 もう、快感です!」とガッツポーズ。

新しいパラダイムに入っている。

参加して、筆者は、「この波は、日本にも来る」と実感しました。

社会起業・市民セクターに、新世代の優秀な人材が参入してくる。 

現在、外資系コンサルティング会社や、金融機関では、数年で次の会社へ移ってしまう「流れ職人」が多くいます。不完全燃焼なのです。燃えられる環境が必要なのです。

日本では、社会起業家について「まだ満足に食べられないから」と、自ら始めるのを敬遠する人が、一般的です。

ただ、アメリカでは、例えばハーバードビジネススクールは、泳ぎを知らない人をプールに突き落として、世界から集まる優秀な人材との出会いや、大量のケーススタディーに溺れ、もがきつつ、泳ぎを覚えさせていきます。

そして、社会事業コース(Social Enterprise Initiative)で、まだ就職先は無いのに、学び卒業して、社会の大海に、卒業生達が起業家精神で次々に飛び込み、社会起業家として始めてしまうのです。

「ニワトリと卵」に例えられますが、「起業を促すのは、人材が先か、資金が先か」。日本では、「資金が流れるようになってから、社会起業家を育成したらいい」という意見が大勢です。

ただ、答えは、人材が先だ、というのがアメリカの見方なのです。そして、優秀な人材たちが、市民セクターに参入し、実績を上げていきます。 その後、資金がついてきます。

日本では、優秀な人材たちが、良いキャリアにめぐり合えずに、流れ職人になっていきます。

しかし、どうでしょうか、サラリーマンのゴールが取締役になることであるとするならば、それは、入社から20年から30年掛かります。 運もあります。

また、メディアに取り上げていただいたり、講演をするプレイヤーとして生きていきたいと考えても、その機会は、組織人である限り、なかなか巡って来ません。

ですが、社会起業家として始めてしまうと、プレイヤーに早くなれます。 自分のご飯を自分で稼げます。 

年齢を問わず、早く始めるほど、早くプレイヤーになれるのは、IT等と同じです。

今年、この波は日本に来る、と筆者は確信します。 イノベーションを求めるプロフェッショナルが、社会起業に参入してきます。 

地殻変動です。 

自然発生であり、この流れは、もう誰にも止められない。

帰国報告会を希望される声を、相次いで伺っています。

ただ、イギリスのスコルでも、社会起業家精神をテーマにした大会が開催されます。
九州大学の児玉助教授が参加予定です。

ですので、ハーバードとスコルで、合同の帰国報告会を4月以降に開催できたらと考えております。できれば、東京だけでなく、関西や九州でも開催できればと思います。

詳細が決まりましたら、このブログや、MLなどでご案内を致します。 ご期待ください。

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