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社会起業家か、社会的起業家か ~適切な翻訳とは~

PHP新書『社会起業家』(2000年)を通じ、日本で初めて社会起業家を提唱したエコノミストの町田洋次さんとは、2003年の創業以来、東京財団マニフェスト研究会でご一緒したり、時折のメールのやりとりや、年に数回ほどですが、お会いさせていただいております。

同氏が執筆されている「町田洋次の社会起業家・エッセンス」は、興味深い記事が日々あり、毎日拝見しています。


朝日新聞の17日夕刊に「社会的企業」で特集があった関係かもしれませんが、「社会起業家?社会的起業家?」という記事が掲載されております。

そして、私は社会起業家として、実務と研究(2005年NPO学会発表「社会起業家の定義・用件とは」:PDFファイル)を、日本で唯一、本業でしてきました。

「社会的起業家」は、訳の正確さは良いのですが、言葉としては何かあいまいで、不特定多数や、初めて概念に出会う方には、通じにくいと私は感じています。 


「社会起業家」が、簡潔で、通じやすい訳と感じています。


整理してみました。

・社会起業家(Social Entrepreneur):起業家の情熱と手法で、社会の課題を解決する人。

・社会起業(Social Venture):起業家の情熱と手法で、社会の課題を解決する状況。事業の成熟度は初期段階。ベンチャー企業やNPO等。

・社会事業(Social Enterprise):社会起業よりも、事業規模は拡大し、成熟した段階。企業のCSRも含まれる。

・社会起業家精神(Social Entrepreneurship):社会変革(Social Change)を目指し、社会の課題を事業で解決する精神。

・ソーシャル・イノベーション(Social Innovation):社会性を活かした新機軸の発想と実行。

社会起業家には、組織を飛び出さなくても、企業内で社会起業家精神で働く人も含まれます。 社会起業家は、チェンジメーカー(Changemaker)や、チェンジエージェント(Change Agent)と同義と感じます。

庁内で起業家精神で改革する公務員は「公民起業家(Civic Entrepreneur)」です。


もちろん、「的」がお好きな方も、いらしゃると思います。
・社会的企業家(Social Entrepreneur)
・社会的企業(Social Enterprise)
という対応関係になると筆者は考えます。 ただ、Social Ventureの対訳は「的」だと、実はあいまい故に、抜けてしまう・かぶってしまうと現場での使用例から、感じています。


大学の先生や、大学院生の間では「社会的企業家」の使用が多いです。

ただ、現場の担い手の間では、圧倒的に「社会起業家」の使用者が多いです。


"Market your idea."と、ビル・ドレイトンはアイデアの普及の大切さを説きます。

地球規模での持続性(Sustainability)の危機に瀕している昨今、社会起業家の概念、そして、社会の地殻変動(Fundamental Change)を、社会で共有することが大切です。

不特定多数や、初心者に伝わりやすく、しかも現場の担い手の間で普及している「社会起業家」という呼称を、私は今後も使用していきたく思います。


【関連記事】
社会起業家とは
ソーシャル・イノベーション革命~新しい経営のパラダイムとは~

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