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地球上でもっとも弱い人々

NHK ETVワイド『難民をどう受け入れるのか』が15日に放映されました。
(再放送があるかもしれません。こちらでご確認ください。)

番組は、インドシナ難民が日本語の童謡を日本国内の研修センターで一堂で歌うところからスタートします。

2001年では、先進国でアメリカ・ドイツが年間2万人規模の難民受け入れをしているに対して、わが国は26人。
国連難民高等弁務官事務所・『私たちの難民問題』、PDFファイル)

難民申請者の数は、『国家の品格』を如実に示すと思われますが、2001年で4万~11万人というアメリカ・ドイツ・フランスなどに対し、日本は353人。

地球上で一番情報を持たない難民の人々からでさえ、わが国は人望が薄いといえます。 国民として、見ていて本当に恥ずかしくなっていく90分の番組です。

番組は、現在の日本の難民受け入れに関する法律の不備も冷静に指摘しています。

わが国政府は、不法就労を防ごうと、地球上で一番弱い人々を犯罪者として疑い、処理していきます。

難民申請をしても、認定へのハードルは高く、認定待ちや、日本の裁判所で認定を目指す人に、就労を認めない。
よって彼ら・彼女らの生活は困窮していく。

法務省の職員が、番組に登場されたのは素晴らしいと思うのですが、要するにグローバル規模での現場を知らず、人を見る目利きの力が無い事を露呈しただけでした。

外務省の職員が、人道主義に立ち、難民認定を目指す、いわば宙ぶらりんの人にも手を差し伸べたいと話されてはいましたが「予算の問題がある」。

でも、スタジオゲストの緒方貞子さんは「日本は世界第二位の経済大国で、予算がないのは説得力がない」。 おっしゃるとおりです。

トルコ域内のクルド難民で、板橋在住の人のコメントが報じられていました。「毒ガスを使用したクルド人虐殺が行われた。この虐殺を理解してくれるのは、広島・長崎で被爆した日本と思い、日本に逃れてきた。しかし、日本はわかってくれない。日本がわかってくれないなら、地球上の誰がわかってくれるのか」。

本国に残してきた子供が交通事故にあっても、帰れなかった。 不法就労が目的なら、すぐ帰るでしょう。

彼は、ついに日本政府から難民不認定となり、本国に送還されるか、第三国への出国を待つ身となりました。日本で長年過ごした、ただ待つだけの時間。年数は単なる数字ではなくて、いのちが消費されるだけでした。

日本政府は、客観的な証拠を持つことを難民認定の要件にしています。しかし、命からがら逃亡してきた人に、パスポートや虐待のドキュメントがあろうはずもありません。

上記のトルコ域内のクルド難民の言葉を確かめようと、日本政府によるトルコ政府に対しての照会や、トルコでの現地視察が行われたことも番組で出てきますが、クルド勢力と戦っているトルコ政府が、客観的証拠を出す筈もないのです。

日本で、難民認定を待つ人同士の結婚もあります。子供が生まれます。しかし、日本政府は不認定にして、家族をそれぞれ別の国に送還する動きも番組で紹介されました。家族の引き離しは人道主義に反し、難民対応であってはいけないイロハです。

もしも、トルコで政変が起こり、上記のクルド勢力が政権入りをしたら、日本政府はこれまでのクルド難民への不義理をどう言い訳するのでしょうか。

戦前、若き日の周恩来など中国の活動家は、国難に際し、日本で活動しました。やがて本国に帰国し、志を遂げてから、日本との友好の架け橋になりました。

現在、日本の飲食業や製造業等は、外国人労働者がいなければ、もはや成立しません。 
不法就労を起こさないよう対策を打てば良いので、その前に排除ありきでは、官の思考停止状況といわざるを得ません。

一方、街中の英会話スクールや、歌舞伎町など繁華街に対して、入国管理局の癒着・お目こぼしも噂されています。
世界を気楽に旅する、あまりスキルもない白人の英語学校の先生たちは、日本にのほほんと暮らし続けられる。 筋が通りません。

日本列島中が難民であふれたのは、ほんの60年前のことです。
焼け野原の貧困から復興するシンボルとしての新幹線は、世界銀行からの融資がありました。
食糧を自給できず、世界中から調達して、食べさせてもらっている日本。

しかし、その恩を忘れ、地球上でもっとも弱い人々を迫害し、国外に追放することに躍起になる日本。
強国アメリカに追随して、常任理事国入りを目指す日本。

でも、アフガンやトルコのように、国内少数民族を迫害してきた姿と、どう違うのでしょうか?

大地震が、霞ヶ関・永田町に起こって、難民キャンプに高級官僚や国会議員が収容されたら、初めて難民の気持ちがわかると思います。 難民問題は、身近なことなのです。 

海外からの難民申請者が数万規模になったら、わが国に常任理事国入りを表明する資格が生まれると思います。
国家の品格です。

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